本コンテンツの目的&私たち(サークル「あぴあぴ」について)
母(あぴこ)62歳が,趣味のスタンプ作りの延長で2024年夏コミにサークル当選し,参戦が確定しました。 サークル認知度ゼロからスタートして,夏コミ初心者の母とそれをサポートする息子(かずま)の夏コミ参戦記です。
もし2024年冬コミケ以降にサークル初参戦の方が現れたとき,少しでも何かしらの参考になればいいな…という想いもあります。
【サークル情報】
- サークル名:あぴあぴ
- 構成: 代表→あぴこ(母) サポート→かずま(息子)
- Instagramアカウント:サークル「あぴあぴ」Instagramアカウントリンク
- X(旧Twitter)アカウント:サークル「あぴあぴ」Xアカウントリンク
- 2024年夏コミ(C104)情報:2日目(2024/8/12) 東テ54b

母の趣味のスタンプ作り作品群








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売る物が決まらないときのアイディアを練る観点
今回は,あぴあぴのコミケをベースとして,売る物が決まらないとき,販売物・サービスを考えるアイディアを練る際の観点を解説していきます。
ちなみに,あぴあぴとしては2024/6/7にコミケ当選が判明し,2024/06/10に母の仕事が休みでしたので,サークル初のコミケ会議となりました。
売る物を考えるときの前提
まず,売れる=「お客さまがお金を払ってもいい」と判断したが成り立ちます。 お客さまがお金を払ってもいいという判断に至るには必ず「その人(お客さま)の役に立った」という事実が必要です。 詳しくは別の記事で詳しく解説しますが,これは頭の片隅に入れておいてください。
売る物が決まらないときの観点3つ
行政書士・開業支援・ITソフトウェア開発などを仕事にしているかずまが,お客さまが販売するサービスなどを考える際には以下の3つの観点をもとに行います。
- ①:できること
- ②:お客さまが欲しいもの
- ③:競合他社
ひとつずつ見ていきましょう。
①:できること
これは,サービス提供者がお客さまに対してできることを意味しています。
あぴあぴで言えば「母のスタンプ作成」がメインの“できること”となります。 以上。
なのですが,できることはもう少し幅を広く捉えることで,できることをひねり出すことができます。 たとえば,かずまは大学生の時に東方Projectのルナシューター兼スコアラーであるほどやりこんでいたので,東方Projectのキャラクターや作品への知識があります。 これも「できること」に含まれます。
また,イラストやロゴの作成も仕事としてやっていたことがあるので,母のスタンプ用のキャラクター印影を用意することができます。
そうすると,あぴあぴサークルができることは以下のとおりとなります。
・母のスタンプ作成スキル
・かずまの東方Project原作への理解や知識
・かずまのイラスト作成スキル
このように,「できること」には,他人・一般人の平均と比べてやや優れている程度の経験や知識も入れてしまってOKです。 何か物を売るとしても,その販売物に着目するよりも手前の知識や経験をベースに検討すると,予想外のサービスにたどり着けることがあります。
何か起業したいけど,売る物が決まらない方は,まずは一度自分の知識・スキル・経験の棚卸をしてみることをオススメいたします。
また,この「できること」は,何かビジネスを始めるにおいて,後述する他の観点よりも圧倒的に重要であり,かつ,ベースとなるものです。 できないことをビジネスにはできません。 お客さまが苦手なことや,できないことを代わりに提供することで「お客さまの役に立つ」が成立し売り上げになるのです。 なので「できること」はビジネスの全ての根源と言えます。
たとえば,かずまは行政書士として法的知識をサービス・商品としてビジネスをしています。 これは一般人の平均的な法的知識と比較して深い知識を有していることでお客さまの法的手続き(かずまの場合は国際法務関係)を代行し,お客さまの「困った」を解決することで代金いただいているのです。
②:お客さまが欲しいもの
さきほど見た「できること」の観点の次に重要な観点は「お客さまが欲しいもの」です。 これも非常に重要です。
どれだけできることがあっても,それが「お客さまが欲しいもの」でなければ売上にはつながらないのです。
たとえば,かずまの持っている「外国人の経営・管理の在留資格の変更許可申請の知識」は,日本で起業しようとする外国人の方にとっては非常に重要な知識となります。 それこそ,お金を払ってでもその知識で日本でのビジネスのスタートアップを助けて欲しい,ということで売上になります。
「できること」と「お客さまが欲しい」が相互に繋がったとき,売上は発生するのです。
対して,日本人の方にとっては「外国人の経営・管理の在留資格の変更許可申請の知識」はあまり欲しい知識ではありません。 日本人が日本で起業する際に経営・管理の在留資格は必要ないからです。
このように,「お客さまが欲しい」は,その見込み顧客のひとりひとりでバラバラであるのです。
③:競合他社
競合他社とは,販売物の本質が同じようなサービスを提供している他社のことです。
たとえばコミケに遠方から参加する人の多くが利用する新幹線で考えてみましょう。 新幹線の本質は「人をある地点まで運ぶ」という輸送サービスです。
この「人をある地点まで運ぶ」という本質が同じようなサービスを提供している他社としては,飛行機・高速道路+自家用車・フェリー・高速バス・夜行バスなどが挙げられるでしょう。
競合他社との間では,限られた顧客(とその顧客全体の使えるお金)を取り合うこととなるので,競合がどのようなサービスを,どのようなクオリティで,どのような価格で提供しているのか把握する必要があります。
コミケにおいては,たとえば缶バッチを販売しようとするのなら,他サークルがどのような缶バッチを,どのようなクオリティで,どのような価格で提供しているのか?は確認する必要があります。
コミケにいらっしゃるお客さまにもそれぞれに予算というものが存在しますので,自分が提供する缶バッチが,他のサークルの缶バッチよりも低クオリティで高価格であれば,やはり「お客さまが欲しいもの」にはたどり着けません。
逆に言えば,直接競合がいない商品を取り扱うことができれば,この直接競合観点は不要となります。 しかし,直接競合がいないので,その市場において,その商品に需要があるか(=お客さまが欲しいと思うケースがあるのか)判断できないデメリットがあります。
お客さまが欲しいと思うケースがゼロであると,売上も当然にゼロとなります。
各観点の優先度
各観点の優先度は,かずまが考えるに以下の順です。
①できること>>②お客さまが欲しいもの>>>③競合他社
①②は熟考必須となります。
その中でも特に「①できること」は,とびぬけて重要です。 これがないと,そもそも②のお客さまが欲しいものを満たすことができないからです。
よく著名人が「若いうちは経験にお金を使いなさい」とアドバイスをしているのを聞きますが,これはかずまも賛成します。 数多くの経験を積んでおくと,その経験は将来「①できること」を構成する経験になる可能性があるからです。
経験というのは仕事だけを意味するのではありません。 遊びや旅行も含みます。 たくさん色々なことを経験して「できること」を増やしていくことで,「お客さまが欲しい」を何かひとつ満たすことができれば,この世の誰かの役に立つことになるのです。
あぴあぴの販売物は?
さて,あぴあぴは2024/6/7の打ち合わせでは,ズバリこれを販売しよう!というのは決まりませんでした。
一旦は「東方の弾幕ごっこをスタンプで表現したもの」という仮アイディアが出ましたが,双方納得できるクオリティまで認識を共有できなかったので,各自引き続きアイディアを練る宿題を持って解散となりました。
「東方の弾幕ごっこをスタンプで表現したもの」の仮アイディアも,上記①②③の観点から導かれたアイディアですが,これに行き着いた思考回路も別記事で解説します。
着々と近づいてくるコミケ当日…果たしてあぴあぴは販売物を無事に決めることができるのでしょうか?!
コミケまで...あと62日!!